事業01
小型DAC装置販売 世界最小のCO₂直接空気回収(DAC)装置で意識改革
DAC(Direct Air Capture)とは、大気中から直接CO₂を分離・回収する技術を指します。現在(2025年)弊社装置では無機塩基系水溶液による化学吸収法を採用。CO₂のみを選択的に吸収し、窒素や酸素は非反応で通過します。特に、欧米ではこのDAC装置は巨大化する傾向にあるなか、CRRAは小型化に成功し、CO₂回収効率も大型装置と同程度のレベルで実現しています。
私たちは、このCO₂回収システムを「ひやっしー」と名付け、プロダクトを展開しています。
「ひやっしー」は最大84%の回収率を実現し、1台でヒト1人分のCO₂排出量を回収可能。加えて、設置空間のCO₂濃度を装置上部のモニターに映し出される“表情”で直感的に可視化する機能を搭載。オフィスや家庭における環境意識の喚起にも貢献しています。
2025年7月現在、CRRAでは新たに開発した粉末状CO₂吸収剤【アミン修飾多孔質シリカ】の実装に向けた検証を進めています。


「ひやっしー」
環境負荷の少ない資源循環を体現する装置。CO₂の利活用に意識を向けるきっかけを届ける、啓発的な存在として展開。
事業用DAC装置「ひやっしーパパ」の展開へ
同吸収剤を搭載した事業用DAC装置「ひやっしーパパ」は、オフィスや工場などで年間約30トンのCO₂を回収可能。生産されたCO₂は、産業用途などへの供給が可能で、市場価格と同等の水準で販売できる見込みです。
この仕組みにより、導入企業は環境貢献と同時に、CO₂販売による収益で装置の投資回収が可能となります。従来「費用」と見なされてきたDAC装置を、「利益を生む装置」として再定義することが、私たちの革新です
小型かつ分散配置が可能なDAC装置の普及により、誰もが参加できる新しい脱炭素社会の構築を目指しています。

「ひやっしーパパ」
空気から年間30tのCO₂を製造。環境価値あるクリーンCO₂を農業等へ安定供給し、価格優位と販路拡大の両立を実現。※画像はイメージ
事業展開を支える独自の技術
アミン修飾多孔質シリカ
高効率と低コスト、そして安全性も兼ね備えた次世代CO₂吸収剤
CRRA独自の合成方法により、従来の物理吸収法や化学吸収法を用いたCO₂吸収剤よりも、高効率・低コストでCO₂回収を実現しました。
安全性と経済性を兼ね備えたCO₂を吸収し、再利用もできる新素材です。
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Amine-modified Porous Silica
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基本素材
二酸化ケイ素
CO₂離脱温度
60℃
特徴
再利用可能
少子高齢化が進む日本では、医療現場におけるCO₂吸収剤の需要が高まっています。特に、手術や集中治療での麻酔管理に使用されるCO₂吸収剤は、今後ますます重要性を増す領域です。
CRRAでは現在「アミン修飾多孔質シリカ」を活用した独自のCO₂吸収剤の開発と応用に取り組んでおり、そのなかで麻酔用CO₂吸収剤市場への展開を視野に入れた準備・検討を進めています。
本吸収剤は、再利用が可能で、コストパフォーマンスに優れていることから、従来の使い捨て型吸収剤が抱える課題に対する持続可能な代替ソリューションとしての可能性を持っています。
さらに、私たちは2026年度を目標に据え、DAC装置との連携を含めたCO₂吸収剤市場全体への展開も構想中です。CO₂を「集める」に留まらず、「社会で活かす」ことへ。CRRAは、医療分野から広がる次世代型CO₂活用の未来を見据え、歩みを進めています。
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事業03
「クリーンCO₂」で持続可能なCO₂市場のリーダーへ
地球温暖化対策として「CO₂は削減すべき」という社会的コンセンサスが広がる一方、CO₂は農業・飲料・化学品など、さまざまな産業において必要不可欠な原料でもあります。事実、産業用途における需要は年々増加しており、2030年には2024年比で26倍に達するという予測も出ています。
しかし、こうした需要増に対するCO₂の安定供給体制は依然として不透明です。社会的な”削減圧力”が強まるなか、産業用途のCO₂が供給危機に陥るリスクが高まっています。私たちはこのギャップに着目し、独自の吸収剤とDAC技術によって空気中からを回収・供給する事業を展開していきます。
当社の吸収剤は、低コストでCO₂を回収し、高純度なガスとして脱離できる特性をもちます。これにより、産業用途でも実用可能な品質の「クリーンCO₂」を安定供給することが可能です。
空気から回収したCO₂は、環境負荷が限りなく低く、ブランディング価値の高い素材活用可能です。
たとえば「北海道の空気で育てたキャベツ」や「空気由来のクラフトビール」のような訴求が可能であり、消費者・企業の双方にとって新たな価値創出の起点となります。
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「ひやっしーパパ」導入CO2循環モデルケース

私たちは、CO₂の”削減”と”活用”のあいだに橋を架けるプレイヤーとして、脱炭素と経済成長の両立を支えるサプライチェーンを構築していきます。
成長戦略 | Phase02
CO₂からエチレンへ──循環型イノベーションの新たなフロンティア
空気中から回収したCO₂を、電気の力でエチレンへと還元し、さまざまな有価物に転換する。 それが、CRRAの次なる挑戦です。
エチレンは、プラスチック・合成ゴム・医薬品・洗剤など、さまざまな高付加価値化成品の起点となる重要な原料です。私たちは、CO₂由来のエチレンを軸に循 環型の未来素材群の合成へと研究を広げ、炭素を「ごみ」ではなく「資源」として活用する新しいCO₂利活用のかたちを構築していきます。
未来の産業と暮らしへ——。
CO₂という分子が切り拓く可能性は、ここから始まります。

Ethylene
成長戦略 | Phase03
新しい「CO₂経済圏」の提案
従来のCO₂経済圏は、いわゆる「排出権取引」など、主に企業間で完結する仕組みでした。しかしそこには、実質的な削減につながりにくい・個人の関与がないという課題があります。
CRRAでは、空気中からCO₂を回収する「ひやっしー」「ひやっしーパパ」を起点に、回収量に応じたデジタル通貨の付与システムを構築。CO₂削減に直接関わったユーザー、そして取り組みを評価する企業に対して、金銭的メリットを還元する新しいCO₂経済圏を提案しています。
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ひやっしー未導入
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ひやっしー導入




回収量に応じた
デジタル通貨を発行
ひやっしーでCO₂回収
環境にやさしい行動としてインセンティブ付与


ひやっしーを導入している
店舗・企業で消費行動をとる
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削減の実効性を高めながら、
企業・消費者双方にメリットをもたらす
経済循環としての展開が期待されます。
導入企業
消費者
マイル配布が
マーケティング施策となる

環境貢献
経済的メリット
所得向上を含む
生活水準の底上げにも
消費者
企業ブランド価値と
顧客ロイヤリティの向上
私たちは、その先の未来に CO₂を資源として活かし、経済までもを回していく世界を目指しています。
CO₂回収に貢献する事業者に対して消費者向けて、マイルを支給する仕組みを導入。飲食・交通・日用品など、日常生活の大半を占める支出領域で、消費者に実感できる還元を提供します。 これにより、住民・企業・自治体がそれぞれに“得をする”構造を持つ都市が成立すると考えています。
単にCO2の排出を減らすのではなくCO₂が資源としても通貨としても循環する社会こそ、CRRAが皆さまにお届けしたい新たな価値です。
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そのほかの事業
講演依頼
化学技術者であると同時に、起業家でもあるCRRA機構長・村木風海への講演依頼はコチラから。 環境課題への実践的アプローチや、新しい発想で社会を動かす視点をお届けします。
教育機関・企業・自治体など、テーマに応じて、柔軟に対応可能です。
※過去の登壇履歴は、メディア出演項目をご確認ください。
有明スカイゲートウェイ
有明スカイゲートウェイは、CRRAが運営するフライトシミュレーター施設です。初心者からパイロット訓練生まで、安心して利用できる環境を整えています。
B737やATRのシミュレーター導入も計画中で、利用料金は地球温暖化防止の研究費に充てられます。
※詳細や予約は、公式サイトをご覧ください。